院長コラム

2016 11/04

11月【強迫性障害について】

早いもので、今年も残り2ヶ月となりました。
紅葉の美しい季節です。
皆様、おかわりありませんか?

今日は強迫性障害についてお話します。
強迫症状は、無意味ないし不適切、侵入的と判断され、
無視や抑制を試みても絶えず心を占める思考で衝動、イメージなどの
強迫的観念と、主には観念により高まる不安を緩和、
打ち消すことを目的とし、その不合理性、過剰性を自覚して
止めたいと思いつつも、駆りたてられるように行う強迫行為から
なります。

この診断では、強迫観念または行為に加え、これらによる著しい苦痛や
時間の浪費(一日一時間以上)、日常生活や社会機能の障害を
認める必要があります。

強迫観念の内容は多彩で、通常は特定の強迫行為を伴い(表)、
例えば、排泄物や最近、汚れに関する心配では手洗いなど
頻回の洗浄行為を、泥棒や火災の心配、人に危害を加える(攻撃性)、
ミスをする(正確性)などの恐れでは、繰り返しの確認後遺を
認めます。強迫性障害は消長を繰り返しながら慢性化しやすく、
二次的にうつ病が出現しやすいです。

さて、治療ですがSSRIを主とした薬物療法、
認知行動療法です。
前者は当院で加療できますが、後者の場合は他院に紹介となります。

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