うつ病は気分が落ち込んだ状態が何週間もずっと続く病気です。
また、以下のようなこころとからだの症状を引き起こすことがあります。
■こころの症状
【抑うつ気分】
気分が落ち込む
憂うつだ
悲しい気持ちになる
なんの希望もない
【思考力の低下】
集中力が低下し、仕事の効率が落ちた
些細な決断ができない
なんでも悪い方に考える
自分を責める
【意欲の低下】
今まで好きだったことや趣味をやる気になれない
友人や家族と話すのも面倒だし、話していてもつまらない
何をするのも億劫(顔を洗う、着替えるといった基本的なことも)
テレビや新聞を見てもおもしろくない
■からだの症状
【睡眠の異常】
眠れない
朝、目覚ましよりも早く目が覚める
寝た気がしない
【食欲の低下(ときに増加)】
食欲がない
何を食べてもおいしくない
ダイエットしていないのに、体重が1ヵ月で数キロも減った
(食欲や体重は増加する場合もあります)
【疲労、倦怠感】
からだがだるい
ひどく疲れる
からだが重い
【ホルモン系の異常】
月経の不順
性欲の低下
勃起の障害
【その他の症状】
頭や肩、腰、背中などさまざまな部位が痛む
便秘
心臓がドキドキする
うつは、生活や環境の変化による過度なストレスが原因の一つと考えられています。
うつ病の原因となる出来事は、身近な人の死やリストラなどの悲しい出来事だけではなく、結婚や出産といったうれしい出来事でもうつ病を引き起こすことがあります。
うつのメカニズム
うつ状態になっている時、体の中では、脳内の神経伝達物質の働きが低下した状態になっています。
脳内には神経細胞から神経細胞に情報を伝達する“神経伝達物質”という物質があります。この中の「セロトニン」と「ノルアドレナリン」は、気分や意欲、記憶などの情報伝達をコントロールし、こころとからだの働きを活性化しています。
うつ病では、なんらかの理由でセロトニンとノルアドレナリンの働きが低下し、情報伝達がうまく行われなくなるために、気分が落ち込んだり、意欲が低下したりして、うつ病の症状があらわれるようになると考えられています。
うつの治療は、十分な休養とくすりによる治療が基本です。
うつになると、こころもからだも疲れきった状態になっているので、十分に休養をとって、疲れを癒すことが大切です。無理を続けた状態では、なかなか回復することができません。仕事や家事など、これまで1人でずっと抱え続けてきた負担をいったんおろして、こころから休まる環境を作りましょう。
また、脳内神経伝達のバランスの乱れを調整するため、抗うつ薬という種類のくすりを用いて治療を行います。くすりに頼ることに抵抗があるかもしれませんが、ほかの病気と同じでからだの中で起こっている異常をきちんと補正してあげるためととらえてください。
うつ病はよくなったり、悪くなったりしながら、少しずつよくなっていきます。
あせらずにゆっくりと、適切な治療を受けて回復を目指しましょう。